空想科学祭2010

作品長さ別(別窓): 掌編/短編/中編/長編/選外・完結/選外・未完
作者名順索引://///////

あゆみかん
BANZAI☆ロボット/あゆみかん漫才師を目指す若き者たちがいた。生方トシオと、王均道である。相談のたえないボケ担当の均道が、またもや持ち出してきた深刻な悩みとは◇『空想科学祭2010』企画参加作品。
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リターン・トゥ・マイライフ/あゆみかん何度、試合に負けたっけな。もしも勝っていたなら、違う人生を歩いていけたかな――システム開発株式会社『MAGITEC』、通称『魔界』と呼ばれたその会社内では、あるプロジェクトが進行していた。開発中仮想化ソフト『失敗修正マイライン[FCML-X](仮)』、自分の過去での『失敗』を修正するあくまでも『ゲーム』だったが、プログラムのバグを取り除くデバッガが必要だとされ、その試験(テスト)用ソフトは、ある社員によって屋外に持ち出されていたのだった――魔女のハートでお届けします◇『空想科学祭2010』企画参加作品第2弾。
和泉あらた
凍った死体をのせて/和泉あらた死体は最初から乗っていた。二週間の同行研修を終え、僕専用のトラックとして渡された時に、既に荷台にいたのだ。それから一年、僕は凍った死体を乗せて走り続けている。
宇多瀬与力
空想未来小説/宇田瀬与力大正時代最後の夏の東京。無名作家の青年、賀集一喜は、一高生の友人、大正明治の付き添いで訪ねた岩倉家で、21世紀の女子高生、中沢菜々だと主張する少女、岩倉なな子と出会う。彼女の言葉を信じた賀集は、二人で21世紀を舞台にした小説を書くことを決める。過去を想像した現実世界と、過去の人間が現代を想像した小説世界を描いた空想小説。
和尚
八雲レポート/和尚全ては、あの流れ星の夜に始まった。いや、流れ星違ったけど。
少女・若葉がある日の夜、病院帰りにに出会った謎の少年……その正体は、なんと未来人!? しかも、この時代に来た目的は……自由研究!?
それからというもの、色々な意味で規格外のこの少年に振り回される日々。買い物、病院、その他諸々に大忙し、平凡な日常はどこへやら!?
笑いあり、涙あり、ドラマありでお送りしたいんですけどさてどうなりますか?

「何で私がこんな目に……!?」 byヒロイン

小田中 慎
謎のツーハン帝国の野望/小田中 慎セッセンはツーハンの巨大企業。これに戦いを挑むのはセッセンに人生を台無しにされた転落者たち。満を持した彼らは憎きセッセン月面本社を襲撃する。しかしそのウラには?――作者初のブラックジョーク作。
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TP-TC ZERO/小田中 慎タイムマシンが発明され、過去への時空間移動が可能となった二十四世紀。許されざる時間犯罪を取り締まるTP(タフィ)――国際協約時空保安庁が成立して二十五年目のある日のこと。『歴史の番人』として順調な活動を続けていた組織に最大の危機が迫る。非合法にて過去を侵害する時空犯罪者TC(タスィ)の活動が活発となり、過去に常駐するTPの支部も襲われ始めたのだ。TP上層部はプロジェクトチームを組織してこの危機に立ち向かう。少壮の青年隊長、ジョージを始め、組織の問題児を中心としたチームはやがて闇に潜む不気味な敵と対峙する。果たして彼らは、TCの標的とされた英雄たちを守り切れるのか?犯人の目的は一体何か?
前作「TP-TC」で言及されていたあの「エリザベス事件」の真相が今ここに明かされる。空想科学祭2010参加作品です。


オ・ノーレ
咎の国/オ・ノーレ『特別人権適応法』の施行により犯罪者は人として扱われなくなり、収容所に入れられるようになって12年が経った。
収容所内の『適応者』を監視、更正する『監視員』の職に就く水上京介は、ある事件を境に監視員を辞めようと決意する。
しかし機密保持の収容所から外に出る事が簡単に認められはずもなく、収容所の所長は退職を望む京介にある課題を出す。
その内容は『社会復帰を望む適応者を二人連れてくること』だった。
最初は自分の為だけに行動していた京介も、罪と向き合う二人の適応者の心意と強さを知り次第に彼女達を社会復帰させてあげたいと思うようになっていく。

世間に情報を一切漏らさない収容所にはある秘密があり、様々な陰謀が潜む中、京介は無事『退職試験』に合格出来るのか?
鬱とシリアス多めでお送りします。

一二三四
マルキ・ド・サド、あるいは現代の文学にかえて/一二三四文学は内へと篭る


桂まゆ
COCOON/桂まゆ発売から、一ヶ月弱で1億のユーザー登録を記録した、次世代オンラインゲーム「COCOON」。それは、リアルにファンタジーを楽しめる世界だった。その世界に「俺」は生まれた。
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銀杏の下で君を待つ/桂まゆそれは、遠い昔の約束。その約束が果たされるまで、その人は永遠に待ち続ける。

絡屋 烈
響く叫声/絡屋 烈ゲーム世界が現実に出力された世界。人口は極限に減っていた。世界を陥れた目的は」……。

狩人二乗
HAPPY/狩人二乗私は砂漠に居る。私は旅人である。太陽の陽射しが照る中、私は私の足で歩く。目的などはない。目的を持ってしまったら、その時点で旅人ではなくなるからだ。そんな私はある時、砂漠の中で佇む女性を見つけた。
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時をかけるミス助手/狩人二乗未来にも過去にも行けるタイムマシーンを開発した博士が私に課した命令は、『博士が患っている不治の病を治す方法を探し出す』こと。色々ともやもやした状態で、それでも私は博士の命令通りに未来へ行きましたが、そこは私の想像した輝かしい場所ではありませんでした。そして、そこには小さな男の子が一人、佇んでいたのです。
閂 九郎
オーバーテック・ストーリー/閂 九郎19世紀、ヨーロッパ。数年前突然現れた企業「アオイ・モーターズ」が開発した新しい機械技術。産業革命に大きな変化をもたらしたその技術は「カラクリ」と呼ばれた。カラクリのエンジニアを目指す少年・ウィルバーはひょんな事から不思議な少女・レオナと出会い、カラクリに隠された秘密を知ることになるが……。――与えられたオーバーテクノロジー。果たしてそれは本当に僕らを豊かにするのだろうか?――
北野 鉄露
The robotics princess/北野 鉄露(この作品は削除されています)重機と呼ばれる人型作業用大型機械が普及した近未来世界。豊富な重機の知識を武器に大学の授業を片っ端から潰し回り、教授達を震撼させて止まない彼女のことを人は恐れを込めて「重機姫」と呼ぶ――。ある日、学内で起こった一件の盗難騒ぎが意外な事件へと発展、思いがけず巻き添えを食わされる羽目になった重機姫・リノとボーイフレンドのミット。あっ軽い人々が繰り広げる喜劇的ドタバタ模様。三人称、四捨五入でコメディなSF短編。
木野目 理兵衛
パルプグラマトン PulpGrammaton/木野目理兵衛神の贈り物によって山羊からその似姿と相成った人類は、『白の者』と『黒の者』に分かれ、紙の文化と対立の歴史を深めていた。そんな白と黒の間に居る少数派=灰の者であるサイカ・ネルレラクに舞い込む黒の頭目からの依頼は、贈り物=『パルプグラマトン』を捜せというものであった。世界終末の兆しが陽光に乗って注がれ、合わせる様に白の代理人も動き始める最中、サイカは守護悪魔モノ=クロームと共に、唯都グァラ=グァラ探求へ赴く――彷徨える彼の行く先に、求めるものはあるのだろうか。
霧崎 邪駒
Who is wise?/霧崎 邪駒とある未来、原子操作の力を持つ石、錬金術の賜物、『ヌーチャーストーン』が様々な兵器に使われていた。だが古代に作られたヌーチャーストーンは、様々な芸術品に紛れている。そんな芸術品ばかりを狙う怪盗がいた。彼の名は、ワイズ。青を纏い、今夜も彼が動き出す。

砂漠の砂
創造主の見る夢/砂漠の砂 世界を大空の果ての果てから見下ろす瞳。それは人間の世界を作り、科学者がシャーレの中の微生物を観察するかのように人々を見つめる。人間の世界の運命は瞳の掌にあるはずだった。だが、やがて人間は、彼の予想を上回る行動をとるようになる……
招夏
ウンディーネ/招夏ある日、そいつは俺の生活にスルリと入り込んできた。あんまりスルリと入り込んで来たもんだから、気づかなかったんだ。そいつが、そんな厄介事になるなんて……。ちょっと不思議で、お気楽なソータと金ちゃんのマッタリライフ
尚文産商堂
新人類/尚文産商堂俺達は、兵士をつくっていた。だが、創り上げたのは一人の少女だった。彼女にその事実を隠し続け、俺は彼女を育て上げることにした。兵士としてではなく、一人の女性として。
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開拓者の叫び/尚文産商堂地球では生活できなりつつある人類を救うべく、人類は他惑星へ植民を始めた。だが、惑星に降り立つと同時に攻撃を受ける羽目になる。俺たちは、彼らが何者か、どうしてここにいるかを知らずに立ち向かうことになる。
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地球~火星航路/尚文産商堂地球が抱えることができる人口をはるかに超した時、人類は月と火星を目指した。月に公休基地を建設し終わると、残る目標である火星に誰もが目指した。そして火星は、各国の植民領が点在するようになった。皇紀2860年、地球日本皇国領から物資や人を運ぶことを中核事業としているエル社は、地球ー火星間航路を、片道3~4か月の予定で毎月運行していた。

じょーもん
さんぶんのいち/じょーもん人口密度稀少域特例総合司法官、保志。その任務は①捜査・逮捕,②立件・裁判・量刑確定,③刑執行の本来、別の三つの司法機関に委ねられるべき『人を裁く』権利を行使することが出来る職務にある。通称三分の一特例によって、45歳の定年延長を確保した保志は、長年煮え湯を飲まされてきた、今時恥ずかしい宇宙海賊、通称ジョリー・ロジャーの尾っぽを掴み、逮捕に持ち込むことが出来るのか。
スケスケタロウ
過剰能力――over skill 『空想、けれども現実』/スケスケタロウ「つまり、俺たちは体の良い的ってことだよ。――生身の……な」
環境問題の深刻化に際し、「国際環境対策義務条約(IEMDT)」が締結されて数十年。各国の科学技術の全てが環境対策に当てられ、人類は何とか地球環境の保全に成功しつつあった。エコロジーの一点にのみ突出した発展。軍事発展の衰退により平穏を手に入れた世界。
ある“特性”に苦悩する少年、はそれでも充実な学生生活を送っていた――覚醒するまでは。
襲いかかるトラウマ、社会からの偏見・弾圧、能力の暴走、ADHD、新型兵器の実験、救いの使途、スマイル。
「だから貴様の存在は許されないのだ!! 恵まれた……貴様のような可能性が私たちの過去を、彼らの救いを消し去ってしまう!!」
戦いの真実を知った少年の決意とは? 
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私は何だ?/スケスケタロウ「当たり前」……便利な言葉だ。どんなに矛盾をはらんだ言葉でも、どんなに理不尽な要求でも、どんなに不可解な現象でも、その一言で納得してしまいそうになる――まさに魔法の言葉。自分の存在を、自分の思考を歪めるほどに。
惑わされるのは一体誰なのか? 本当に哀れなのは誰なのか? ……結局は、みんな「当たり前」に操られてるのかもしれない。


栖坂月
F・∞/栖坂月人間達が太陽系を飛び出して移民を開始してからすでに数世紀、様々な娯楽が生まれては消えていった。レースカテゴリの主役は長らく宇宙空間にあったが、三十年前に立ち上がったロードレースが人々を熱狂させる。そして今期、ヤマト資本のプライベートチーム『フォーチュンベル』が、新人を擁して開幕3連勝を飾り、台風の目となって暴れまくっていた。銀河チャンピオンは目の前、最終戦の幕が今、人類発祥の地で上がろうとしている。
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キッチンドランカーvs冷蔵庫/栖坂月夫婦は幸せだった。半年前、当時三歳だった我が子を失うまでは。夫は仕事に没頭し、妻は酒に溺れた。これは、そんな夫婦の今とこれからに敢然と立ち向かった冷蔵庫の物語である。

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変人の穴/栖坂月行き詰った時、現実から逃れたいと思った時、人には見えるものがあります。彼に見えたのは絶望? それとも希望? いいえ穴でした。

武倉悠樹
The melancholic of smoker and bookman ~喫煙者と読書家の憂鬱~/武倉悠樹機械油と排煙から逃れた屋上。紫煙が碧光に変わる十全な未来での人の営みの賛歌

壇 敬
太陽系の外側/壇 敬今だに到達していない「太陽系の外側」へ。有人宇宙船「ランナウェイズ」の探査の旅を人類の発展と探査の歴史を加味しながら綴ります。銀河の潮流は人類にどんな影響があるのか、そして人類は銀河に漕ぎ出せるのか。
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火星に木を植える男/壇 敬「宇宙工学的生命維持装置」の理論を提唱し開発した男の紆余曲折した半生を描いた作品。その革新的でブレークスルーな理論を提唱したが為に、巨大な組織に巧妙に利用され、運命に翻弄されたツンデレ男の行き着いた先は、赤い嵐が吹き荒れる不毛の火星だった…。

俊衛門
燕と夜叉/俊衛門あたしが失ったもの、得たもの、全てがあの空にある――ある時から人類を脅かす存在となった、異星からの侵略者「仮性体」。天使と夜叉の名を冠する彼らに空を奪われ、地上に磔にされた人類。最後の手段として人は、倫理も尊厳も全てかなぐり捨てて"夜叉"たちへの牙を生み出した。希望、あるいは兵器として造られた子供たち。
その一人。燕玲と名付けられた少年を預かることになった潘金麗。かつて故郷を失い、父を憎むことで生きてきた金麗。その父が遺したものに複雑な思いを抱き、その中でまた父と、故郷に思いを馳せる。手探りの未来と顧みない過去との狭間で、戸惑いと共に奇妙な共同生活が始まった――『空想科学祭2010』出展作品。


鳥野 新
辺境ドーム1779/鳥野 新かつてはエネルギーストーン採掘で栄え、奇跡の宝石箱と呼ばれた1779ドームも鉱物の枯渇とともに衰退し今はさびれた辺境のお荷物ドームと成り果てている。縮小の一途をたどっている都市に流れ着いたのは、以前天才科学者として名をはせたリード・江崎と、新しく司政官に就任したアルフレッド・プライス。しかし彼らの邂逅とともに転げ落ちるようにドームの状況はさらに悪化するのだった……

中身はキツネ
オルタナティブワード/中身はキツネダブルと呼ばれる特殊な二重人格症。生まれつきそれを持つ少年、誘義丞一は、超能力を操る。そびえる摩天楼の一つ、窓の無い歪な塔の中で眠る少女カナエは、名前以外の記憶を失っていた。二人が出会う頃、夢から覚めた白衣の男は、滅亡していく世界の空を眺めるしかなかった。情報の海で、混乱するアイデンティティを抱え、疾走する者たちの物語。
虹鮫連牙
マリッジ・ホワイトスワン/虹鮫連牙名前はホワイトスワン。性別は女。家柄は、とにかくお嬢様らしい。再来週に結婚式を控えているという。家事全般において経験が無いので、俺の家で花嫁修業がしたいそうだ。未来から来たサイボーグのくせに。
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ラムダと約束を/虹鮫連牙人間の道具でありたくないと願う機械。人間の道具であって当然だと言う機械。身を削る闘いを重ねてきた二機が交わした約束は、人間と機械の間で揺れる者に選択を突きつける。

ハセガワハルカ
Sf-Dailylife/ハセガワハルカ「はじめまして、気分的にはお久しぶりです。汎用型アンドロイド、『エラスティス』と申します。あなたの命と尊厳と名誉を守るためと、ほんのちょっぴり自分のため、ちょっと未来からやってきました。これからよろしくお願いします」
 ――そう言って、ヤツは僕の前に現れた。
 彼女が現れてからというもの、僕の平穏で平凡な日常は、完全に崩壊した。
 訪れる超常現象。迫りくる異常。
 非日常が、日常になって行く。そして――
 
 ――次々に現れる試練! 僕たちを襲う苦難! そして芽生える、色んな意味で禁断の愛!
 ……なんて、させられては堪らないのだが。僕の意思は、誰にも届かない……。
   
 さようなら、デイリーライフ。
 そしてようこそSF-Diarylife

84g
バルからゴキへ。/84g近未来の中流家庭。多機能メイドロボを購入したことで、使い込んでいた調理マシンが不要となり、データを消去して下取りへ。しかしメイドロボは調理マシンに一目惚れをしており、一家への復讐を…?
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火星御留流山至示現流/84gナチスドイツの圧倒的勝利に終った第二次世界大戦から世代が代わってもなお戦後から脱せられない2003年。人々は火星開拓に明け暮れる。火星御留流剣術である山到示現流の二人組は、稀少液体金属マルスニウムの発掘を成功するが、マルスニウムには二刀流の番人が居た。金星軍人が! マイナス宇宙の怪物が! 月面忍者が火星の大地を部隊に戦いを繰り広げる!縦書き・横書き用にそれぞれ調整されたふたつの物語。

海星
Terra/海星地球のある宇宙の外にある宇宙。その中のひとつの星に戦争を仕掛けた地球は、あっけなく負け、コロニーになってしまった。それから約一〇〇〇年たった地球の、日本のなかの厳重保護地区にすむ『ゲージバード』である星也は、ある日、地球人ではない同年の女の子に出会う。宇宙戦争が舞台の、SF恋愛ファンタジー

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ネガポジドッグ/海星 二十二世紀、競争社会の世の中。親友に裏切られ、再就職さえ不可能になった工藤真二は、住む場所を探す中、川の下で吹雪ルカと出会う。次の日、二人は壊れている高性能犬ロボットを見つけた。SFコメディー小説

藤咲一
セイギのミカタ/藤咲一ある日突然、人生の迷える子羊――つまり俺のところに、白い美女が訪ねてきた。
 彼女の上目づかいは凶器――「お時間、ありますか?」
 彼女のおねだりは凶器――「わたしを助けて……」
 彼女の言葉は凶器――「無理矢理……、だったわ……」
 そんな彼女に手を引かれ、俺が辿りついた先にあったモノとは……?
 オマージュに塗れて純SFとは言い難いおっさんホイホイ。
 さぁて、あなたはいくつわかるかな?
 って、若い人も普通に楽しんで行って下さい。たぶん楽しめます(当人非)。

真崎優
 I,Robot/真崎優人類がロボットを作り出してから三百年あまりの時が過ぎた。
ロボットたちは自らの都市を築き、創造主たる人類の手を離れる。
彼らは進化を重ね、人類では到達しえなかった高みへと登っていく。
人のかたちをした夢はどこに行き着くのだろうか。


三河あおい
ソラノウタ/三河あおいこれはそう遠く未来のお話・・・荒廃とした世界で奇跡を見つけるための少年と少女の軌跡のウタ・・・
美水咲銀
Fia--Sole/美水咲銀

(この作品は削除されています)様々な人々が住む“街”で夜な夜な起こる、連続猟奇殺人。
街中に広がる『槍使いの少女』と『未来予知の少女』の噂話に、一つの血に塗れた都市伝説。
二人の少女を辿る女性「藤祁」を中心に広がっていく、紅く黒い、一つの悲しいモノガタリ。


Mr.あいう
死亡猶予/Mr.あいう朝起きたら、俺は死んでいた。多分睡眠中の心臓麻痺。なので下の階にいる妻にその事を伝えに行こうとしたら、階段から転げ落ちて眼球がポロリと落ちて出やがった。くそう、足の裏の感覚がないってのも、不便なものだな。━━死んでしまった後、冷たい体を引きずって、最期の仕上げをする為の、死亡猶予としての時間。ゾンビはどう死んでいくのか

舞月
武器と兵器と人間と/舞月 一学期の終業式も終わり、帰路に着いていた少年――月斑隆司は、ただ、歩いていた。
 瞳には生気が宿っておらず、なのに生きる気力しか宿っていない瞳――ただ、生きるために生きているような瞳で、歩いていた。
 十字路に出たとき、彼は唐突に武装した男に囲まれた。ほとんどが銃火器で、その中の一人が、月斑に死ねといった。
 それでも、彼は生きるために生きているといった瞳をしていた。まるで、死ぬことをなんとも思っていない瞳で。
 瞬間、轟音と共に空から黒い閃光が降り注いだ。それは男達を貫いて、地面にめり込んだ。
『月斑、オマエは、生きたいか?』
 彼の目の前に立っていたのは、彼より少し小さいくらいの大きさのロボットだった。どうやら人が中にいるようで、女性らしいラインが浮き出ていた。
 手を差し伸べられていて、まるで自分を救いに来たようなその機械に、彼は、ただ手を乗せた。
 ――この時から、彼の人生の歯車が動き出した。

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とある戦場にて/舞月 新物質の発見により、環境技術が飛躍的に進歩し、人々は環境について考えなくなった。自国内では団結するが、他の国に対しては、敵対意識を表すようになった人間たち。平和な帝国日本の兵士の一日を、ここに記録する。

三谷透子
最後のスキャンダル/三谷透子

(この作品は削除されています)3XXX年。世界は世界連合を中心に一つに統一されていた―― 情報が規制され、政治が特定の一族に牛耳られているこの世界の、ほとんど唯一の独立国で一人の女と二人の男がが出会った時、何かが動き出す……かもしれない

谷津矢車
消えゆく明日の片隅で/谷津矢車(この作品は削除されています) 熱帯夜が二十日も続く夏休みのある暑い日、道を歩いていた「晴登」は見知らぬ男に声を掛けられる。なぜか馴れ馴れしく「晴登」に話しかけるその男は、突然こんなことを言い出した。
「世界が終わる――」
 その言葉を到底信じることが出来なかった「晴登」。だが、信じるようが信じまいが、密やかな足音と共に少しずつ何かが変容していく。そして、「晴登」を包んでいたはずの日常は、少しずつ崩れ去っていくのだった。
 男の言う「世界の終わり」とは? そして「世界の終わり」に晴登は何を見るのだろうか……。

和波智淳

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